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記事: エクオールの効果とは。更年期症状に悩んでいるなら知っておこう

エクオールの効果とは。更年期症状に悩んでいるなら知っておこう

加齢とともにエストロゲンが減少することで、更年期障害や動脈硬化、肌の老化などに悩む女性は多いものです。年を取ったのだから仕方がない、とあきらめてしまっている人も多いのではないでしょうか。 そこで知っておきたいのが、エクオールという成分の効果です。 エクオールは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをする成分で、更年期障害の症状の緩和や美肌づくり、メタボ予防など美容と健康においてよい影響を与えてくれるものです。 エクオールとは何か?どのような効果があるのか?エクオールの効果を得るにはどうしたらよいのか?についてお伝えします。

エクオールとは女性ホルモンに似た働きをする成分

エクオールとは大豆イソフラボン(ダイゼイン)が、腸内細菌によって変換されて生まれる成分です。大豆イソフラボンは女性のアンチエイジングに役立つと言われていますが、大豆イソフラボンよりエクオールに変換された方が、より高い効果が期待できると言われています。

更年期障害の症状を緩和する効果が期待できる

閉経前と閉経後の5年間は更年期と言われる時期で、その期間に現れる身体的・精神的負担になる症状を更年期障害と言います。エクオールは更年期障害の症状を緩和する効果が期待できます。 更年期障害には、以下のような症状があります。
  • ほてり
  • のぼせ
  • ホットフラッシュ
  • めまい
  • 動悸
  • 冷え
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 関節痛
  • 気分の落ち込み
  • 不眠
  • イライラ など
これらの症状は女性ホルモンの一つであるエストロゲンが減少することで生じます。エクオールはエストロゲンの代わりになるとされ、エクオールが産生されることで更年期障害の症状が軽くなると言われているのです。

骨粗しょう症の予防につながる

エクオールは骨の健康を維持する効果も期待されています。 女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少すると、骨からカルシウムが溶け出しやすくなります。結果、骨密度が低下し、骨粗しょう症になってしまうのです。 骨粗しょう症になると、ちょっと転んだだけで骨折する、などといったことも。エストロゲンが増えることで、骨の形成が促され健康な骨になります。エクオールが体内で産生されれば、エストロゲンの代わりに骨の健康に一役買ってくれるというわけです。

加齢とともに衰えていく肌の老化を防ぐ

エストロゲンの減少によって、肌も衰えていきます。エクオールを産出させることで肌の老化を防ぐ効果も期待できます。 エストロゲンには美肌をキープする働きがあります。そのエストロゲンが減少すると、コラーゲンエラスチンが生成されにくくなり、肌は弾力を失ったり、乾燥しやすくなったります。 肌が乾燥すればバリア機能も低下するため、外部からの刺激を受けやすくなり、新陳代謝しにくくなり、シミやシワができやすくなるのです。 水分保持力も低下し、肌のハリや弾力も低下。化粧のノリも悪くなってしまうでしょう。エクオールはそのような肌の衰えを防いでくれるのです。

手のしびれや痛みを改善する効果が期待できる

手や指、腕の痛みやしびれは女性ホルモンの分泌が減ったことで生じる場合があります。エクオールはそういった手指のトラブルを改善する効果も期待できます。 エストロゲンには腱や関節の腫れを防いだり、取ったりする働きがあるため、閉経してエストロゲンの分泌が減ると関節が腫れるなど、炎症を起こしやすくなるのです。 エストロゲンを似た働きをするエクオールが、手や指の関節の炎症を防いでくれる可能性があります。

乳がんの予防に役立つと考えられる

エクオールは乳がんにも役立つと考えられています。乳がんにはいろいろなタイプがあり、中でもエストロゲンの抑制が必要な乳がんがあります。 乳腺の細胞分裂を促すエストロゲンが長期間体内に存在すると、乳がんのリスクが高くなるとされているのです。実際のエストロゲンよりも効果が低いエクオールがエストロゲンの過剰な働きを抑えることで、乳がんの予防につながると考えられているのです。 エクオールには抗酸化作用や抗炎症作用も期待できると言われ、その働きも乳がんのリスクを低くすることにつながるのです。

メタボリックシンドロームの予防にも役立つ

メタボリックシンドロームとは、内臓肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症などの中で2つ以上重なって起こっている状態で、放置すると心臓疾患や糖尿病、動脈硬化などの疾患を引き起こしやすくなります。 エクオールはこのメタボリックシンドロームのリスクを低減する効果が期待できるのです。 女性は閉経後、高血圧になったり、悪玉コレステロールが増加したり、動脈硬化が進行したり、メタボリックシンドロームの状態になりやすいものです。 原因としてエストロゲンの減少が考えられます。エストロゲンには、悪玉コレステロールを減少させる、血管の健康を維持して血行をよくし動脈硬化を防ぐなどの働きがあります。 エストロゲンの代わりとなるエクオールが、血管の健康を守り、悪玉コレステロールの酸化を防ぐことで、メタボリックシンドロームの予防をしてくれる効果が期待できます。

エクオールは男性の薄毛予防への効果も期待できる

エクオールは女性だけでなく、男性の前立腺疾患やAGA(男性型脱毛症)にも効果が期待できると言われています。エクオールには男性ホルモンの生成を抑制する作用があることがわかっています。 強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)は、PSA値を高め前立腺がんのリスクを高めてしまう働きがあります。また、ジヒドロテストステロンはAGAの要因の一つです。 エクオールには男性ホルモンの生成を抑制する働きがあるため、前立腺疾患のリスクを低くし、AGAの抑制にも役立つと考えられています。

血管の健康を保ち動脈硬化の予防をしてくれる効果が期待される

エクオールは動脈硬化対策としても期待ができると言われています。 エストロゲンには血管の柔軟性を保つ働きがあるため、エストロゲンの分泌が減ると血管の柔軟性が失われ、また血管が拡張しにくくなることで、動脈硬化をはじめ、高血圧や脂質異常などの生活習慣病を引き起こしやすくなります。 血管が硬くなり血流が悪くなれば、心筋梗塞や脳梗塞、くも膜下出血など重篤な病気を起こすリスクが高まります。 エストロゲンと似た働きのあるエクオールは血管を良好に保つ働きをしてくれるのです。

エクオールを作り出す菌を持っていないとエクオールは生み出されない

女性ホルモンの働きを代わりにしてくれるエクオールの効果にはさまざまなうれしい効果が期待できますが、すべての人がその効果を同じように得られるわけではありません。 エクオールの効果を得るには体内でエクオールを産生しなければなりません。しかし、エクオールを産生できる人とできない人がいるのです。

体内でエクオールが生まれる仕組み

体内でエクオールが生まれる仕組みは以下の通りです。
大豆を食べる→大豆に含まれるイソフラボンが腸に届く→腸内細菌(エクオール産生菌)が代謝(ダイゼインからジヒドロダイゼインという経過をたどり変換)→エクオールが生まれる
腸内には約1,000種類の腸内細菌が存在していると言われていますが、その中でエクオールを作り出すのはエクオール産生菌のみです。エクオール産生菌が存在しないと、大豆を食べてもエクオールは産生されません。
エクオール産生の有無は腸内細菌の構成に依存し、エクオール産生者の割合は日本では約50%とされていますが、欧米では20~30%と低いことが分かっています。 引用元:虎ノ門病院 乳腺内分泌外科 乳がんとエクオールについて 1. エクオールとは
日本人では2人に1人はエクオールを産生できません。さらに、年齢が若い人ほど、エクオールを作れる割合は低くなります。

体内でエクオールが産生できるかできないかは食生活に関係する

エクオール産生菌を持っているかどうかは、食生活に関係すると言われています。エクオール産生菌を持つのは大豆を摂取する習慣がある人です。 そのため、欧米やオーストラリアなど大豆の摂取が習慣になっていない国では、エクオール産生菌を持っている人が少ないのです。
同じ日本人でも若年層はエクオールを作れる人はもっと少なくなります。それは、大豆を摂取する量が少ない食生活に要因があると考えられています。若い年代ほど、欧米型の食生活が習慣になっているため、エクオール産生菌を持っていないのです。

エクオール産生菌保有者でも毎日同じ量のエクオールを作れるわけではない

エクオール産生菌を保有している人でも、毎日一定量のエクオールを産生できるかというと、そうではありません。日によってエクオールの産生量は変わります。 エクオールの生産は腸内フローラが影響するからです。腸内フローラが乱れれば、エクオールも生産されにくくなります。 腸内フローラとは腸内細菌の集合体で腸内細菌の種類ごとに集まっています。それはまるでお花畑のようなので腸内フローラ、または草むらのように見えるので腸内細菌叢(そう)と呼ばれています。
エクオール産生菌には複数の種類があり、人によって腸内フローラの形も異なります。食事や生活習慣によって腸内環境も変わるので、エクオールが毎日同じ量生産されるとは限らないのです。

エクオール産生菌を保有しているかどうかは検査でわかる

自分がエクオール産生菌を持っているかどうかは、検査でわかります。自分はエクオールを作れるのか、作れないのか、また作れる量はどれくらいなのかなどを調べてみましょう。 検査は医療機関で行うことができるほか、検査キットもあります。医療機関であれば、婦人科や更年期外来などで行っていることが多いです。 医療機関でのエクオール検査は自費診療となり、4,000円~6,000円程度かかります。 医療機関に行く時間がない……という場合は、検査キットがおすすめです。検査キットは自宅で採尿し返送するだけです。検査結果は郵送のほか、電話やオンラインで確認できるケースもあります。 エクオール検査(ソイチェック)は5段階で評価され、レベル3以上がエクオールをつくれている人です。レベル1~2はエクオール産生菌がほとんど活動していない、もしくは存在はしているが非常に少なく効果が期待できるほど活動していない、といった人です。
  • レベル1:腸内でほとんど活動していない
  • レベル2:腸内であまり活動していない
  • レベル3:腸内で活動している
  • レベル4:十分に活動している
  • レベル5:とてもよく活動している
レベル1~2は全体の50%台、3~5は40%台です。理想はレベル4以上。レベル5は全体の4%しかいません。 エクオール産生菌がいない場合、大豆を摂取しても大豆イソフラボンはエクオールに変換されることなく、そのまま体内に吸収されていきます。エクオール産生菌がいれば、尿と一緒に排せつされるので、尿検査をすればエクオール産生菌がいるかどうかがわかります。
エクオール産生菌を持っていなければ、いくら大豆イソフラボンを摂ってもエクオールの効果が期待できません。まずはエクオールを産生できるかできないかを確認してみましょう。

エクオールをつくる大豆イソフラボン摂取のコツ

エクオール産生者の特徴は大豆の摂取を習慣にしていることです。エクオールをつくるには、材料である大豆イソフラボンを摂ることが重要です。

豆類の摂取量の目標は1日100g以上

厚生労働省では1日あたりの豆類の摂取量を100g以上としています。
厚生労働省が推進している21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)において、大豆を含む豆類は、牛乳・乳製品などとともにカルシウムに富む食品として紹介されており、1日100g摂取することが目標となっています。 引用元:農林水産省 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A 問4:私たちの食事の中で、大豆の位置付けはどうなっていますか?
しかし、なかなか1日に100gを摂取するのは難しいものです。目標値に達するためには、食生活の中で意識して、積極的に大豆を摂っていくことが必要です。

大豆を含む食材はいろいろあるが大豆イソフラボンの含有量には違いがある

大豆を含む加工食品はいろいろあります。代表的な豆腐や納豆、油揚げ、納豆のほか、がんもどきやゆば、きな粉、豆乳、みそやしょうゆなどの調味料も大豆が原料です。 主な大豆加工食品の大豆イソフラボンの含有量(アグリコンとしてmg/100g)は次の通りです。
大豆 88.3~207.7
煮大豆 69.0~74.7
揚げ大豆 200.7
きな粉 211.1~321.4
豆腐 17.1~24.3
凍り豆腐 88.5
おから 10.5
金山寺みそ 12.8
油揚げ類 28.8~53.4
納豆 65.6~81.3
みそ 12.8~81.4
しょうゆ 0.7~1.2
豆乳 7.6~59.4
※イソフラボンには「配糖体」と「アグリコン」の2つの形態がありますが、腸内細菌の働きで「糖」が切り離されイソフラボンアグリコンとなり吸収されます。上記の含有量はアグリコンとしての量です。 いろいろある大豆製品ですが、原料の種類や製造方法などによっても、大豆イソフラボンの含有量は異なります。

効果を得るには1日50mgの大豆イソフラボンを摂取する

大豆イソフラボンの効果を期待するには、1日50mgの大豆イソフラボンを摂取するとよいとされています。また、更年期障害の症状を緩和する、血管の健康を維持するなどといったエクオールは1日10mgが必要だと言われています。
エクオールを10mgつくるためには、30~50mg程度の大豆イソフラボンの摂取が理想です。納豆なら1パック、豆腐なら半丁から2/3程度、豆乳ならコップ1杯程度を目安に摂りましょう。

効果を出すには毎日の摂取が基本

エクオールが産生されてもいつまでも体内に残り、効果を出し続けてくれるわけではありません。エクオールがつくられても、摂取後72時間程度で消えてしまうと言われています。 つくられたエクオールは体内に蓄積されることはありません。そのため、大豆イソフラボンは毎日、こまめに摂取することが必要です。 大豆イソフラボンをおいしく摂取する食事メニューもいろいろあります。
豆腐 湯豆腐、揚げ出し豆腐、豆腐ステーキ、お味噌汁、豆腐ハンバーグ、肉豆腐
豆乳 豆乳スープ、豆乳クリームパスタ、豆乳鍋、豆乳グラタン、豆乳プリン
納豆 納豆とツナのパスタ、納豆チャーハン、納豆入り卵焼き、納豆おろしそば
きな粉 きな粉ミルク、きな粉もち、きな粉ヨーグルト、きな粉揚げパン、きな粉ビスケット
大豆 五目煮豆、チリコンカン、トマトソースのポークビーンズ、ひじきの煮物
もちろん、シンプルに冷ややっこで食べたり、納豆にお酢やネギなど薬味を入れたりして食べるのもおいしいものです。ただ、毎日同じレシピでは飽きてしまうこともあるでしょう。 イタリアンにしてみたり、中華風にしてみたり、時にはデザートにしてみるなど、バリエーションを加えながら、楽しく大豆イソフラボンを摂るのがおすすめです。

エクオールをつくり出すには腸内環境を整えることが大事

エクオールがつくれるとしても腸内環境が乱れていては効果が出ません。エクオールがすみやすく、活動しやすい腸内環境づくりが必要です。

よい腸内環境とは腸内細菌の多様性が高くバランスが良い状態

先にも述べたように腸内には約1,000種類、100兆個の細菌が存在していると言われています。腸内細菌は大きく分類すると、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つがあり、バランスよく存在していることが大切です。
善玉菌 腸の動きをよくしたり、病原菌の予防をしたり、悪玉菌の働きを抑制する ビフィズス菌、乳酸菌など
悪玉菌 腸内で有害物質を発生し、便通が悪くなったり、便の量が減ったりする ウェルシュ菌、大腸菌など
日和見菌 善玉菌にも悪玉菌にも属さない菌で、どちらか優勢な状態の菌と同じ働きをする。腸内で最も多いと言われている菌 バクテロイデス、非病原性大腸菌など
理想とされるバランスは、善玉菌が2、悪玉菌1、日和見菌が7です。 また、腸内環境の多様性も重要です。腸内環境の多様性が低くなるということは腸内細菌の種類が減り悪玉菌が優勢になることを意味します。結果、大腸がんや動脈硬化などを引き起こしやすくなると考えられています。 腸内環境の多様性は、エクオールにも関係します。
腸内細菌叢の多様性はエクオール産生能にも強い影響が認められた。 引用元:日本女性医学学会ニューズレター 女性のヘルスケア⑳ 女性と便秘症 腸内細菌叢の多様性と食習慣の関係
エクオール産生菌は善玉菌や日和見菌から多く発見されています。腸内細菌の多様性が高いほど、腸内細菌がお互いに協力し合い、美容や健康に関わる効果を高めていくと言われています。
年齢や食生活、生活習慣によって腸内環境の多様性は低下するものです。エクオールをより多くつくり、効果を出すには腸内細菌の多様性を高め、バランスの取れた腸内環境を保つことが必要です。

善玉菌と善玉菌のエサを多く摂取する

悪玉菌が優勢にならないよう、善玉菌を減らさないことが必要です。そのためには、善玉菌と善玉菌のエサとなるものを摂取しましょう。
善玉菌の種類 含まれる食品
  • 乳酸菌
  • ビフィズス菌
  • 酵母菌
  • 麹菌 など
  • 納豆
  • キムチ
  • チーズ
  • ぬか漬け
  • みそ など
また、善玉菌を育てて増やす、善玉菌のエサとなる食品一つはオリゴ糖です。 オリゴ糖はビフィズス菌を増やしてくれる食品。ビフィズス菌は有機酸(酢酸やプロピオン酸など)をつくり出し、腸内を弱酸性にしてくれます。悪玉菌はアルカリ性を好むので、腸内が弱酸性になっていれば悪玉菌の増殖を抑えられます。 また、オリゴ糖は難消化性なので、消化酵素で分解されることなく大腸まで届きます。 もう一つは食物繊維です。食物繊維には水溶性と不溶性があります。水溶性食物繊維は、小腸で栄養素の吸収をゆるやかにして、血糖値を上げないようにするほか、コレステロールやナトリウムを排出し血流をよくする働きもあります。 不溶性は便の量を増やして大腸を刺激し、お通じをよくしてくれるという点がメリットです。腸内の有害物質も吸着し、対外に排出する働きもあります。 水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれるのです。 オリゴ糖や食物繊維は次のような食材に多く含まれています。
オリゴ糖 はちみつ、りんご、大豆、ニンニク、タマネギ
食物繊維(水溶性) 昆布、ワカメ、めかぶ、寒天、オクラ、バナナ、イチゴ
食物繊維(不溶性) 切り干し大根、モロヘイヤ、ブロッコリー、豆類、穀類、ゴボウ、きのこ類
水溶性も不溶性も両方の食物繊維を摂ることが大切。理想は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の割合は、1:2がよいとされています。

悪玉菌を増やす食事を減らす

食事によっては悪玉菌を増やしてしまうことがあります。悪玉菌を増やしやすいのは、糖質や脂質が多い食品です。以下のような食品の食べすぎには注意しましょう。
  • 肉類
  • 乳製品
  • 炭水化物
  • 甘いもの
  • アルコール
肉類や炭水化物、乳製品は体づくりやエネルギーの元になる重要な栄養素を含んでいます。そのため、全く食べないのはかえって不健康になってしまうので、過剰に食べ過ぎないことを意識することが大切です。

さまざまな種類の食材を摂って腸内細菌の多様性を高める

大豆イソフラボンを含む大豆加工食品は数多くあります。腸内細菌の種類を多くするには、さまざまな種類の大豆加工食品を摂ることです。さらに、大豆だけでなく、肉類や緑黄色野菜、魚類、きのこや海藻などをバランスよく食べることです。 存在する腸内細菌は人によってさまざまです。自分に合った食品を見つけるためにも、いろいろな食材を食べることが大切。例えばヨーグルトを食べるとしても、含まれる菌はそれぞれ異なります。 自分の腸に合っているかどうかは、いろいろなヨーグルトを食べてみないとわかりません。一般的によいと言われているヨーグルトでも、自分には違うものが合っている可能性もあります。 大豆食品にしても一種類だけに偏らず、さまざまな種類の大豆製品を食べるようにしましょう。

毎日規則的に食べることを習慣にすることで効果を得る

大豆食品は毎日食べることを習慣にしましょう。一度にたくさん食べて2~3日摂取しないなど、食べたり食べなかったりでは腸内環境によい影響を与えません。 少しずつでもよいので、朝と昼、昼と夜など1日に数回にわけて摂取するとよいでしょう。

適度な運動で腸に刺激を与えて腸内環境を整える

適度な運動は腸内環境によい影響をもたらします。運動は腸を刺激し、腸の動きがよくなるのです。また、血行がよくなる、ストレス解消になるなどの効果も期待できます。 運動といっても、スクワットを100回、ランニングを1時間やらなければならない、ということはありません。無理のない範囲で腸に刺激を与えるような動きを、定期的に行うことが大切です。 簡単にできる運動としてはウォーキングです。スポーツジムなどに通う必要はなく、散歩をする気分で歩きましょう。その際、足を上げて歩く、少しだけ早歩きをするといったことを意識することよりウォーキングの効果が期待できます。 腸腰筋という腰から足の付け根にある筋肉を鍛えることができ、腸のぜん動運動を促します。
ヨガやストレッチなどを習慣にすると、身体の血行がよくなり腸内環境にもよい影響を与えると言われています。朝やお風呂上りなど、時間帯を決めて体を動かす習慣をつけましょう。

ぐっすり眠れることで腸内環境も改善する

腸内環境と睡眠も密接な関係にあります。腸内細菌のバランスが乱れると、睡眠不足や質の良い睡眠が取れなくなると言われています。また、睡眠障害があると、腸内細菌の乱れにつながるのです。 質の良い睡眠を取っていない人には、次のような症状があります。
  • ぐっすり眠れた感じがしない
  • 夜中に何度も目が覚めてしまう
  • なかなか寝付けない
  • 昼間に耐えられないほどの眠気が起こる
質の良い睡眠を取るためには、次のようなことを心がけてみてください。
  • 決まった時間に寝て決まった時間に起きる習慣をつける
  • ストレッチなど適度な運動をする
  • 眠りを誘うアロマなどを使う
  • 眠る2時間前くらいにお風呂に入る
  • 快適な寝具やパジャマを用意する
また、寝る前にスマホやパソコンなどを見ない、心配なことなどを考えない、カフェインを摂らないといった点にも注意しましょう。
腸内環境が整えば睡眠不足が改善するということもあります。しかし、睡眠障害は自分だけでは改善できないこともあります。悩んでいる場合は睡眠外来など専門家の力を借りてぐっすり眠れるようになりましょう。

喫煙は女性ホルモンの分泌を抑制するリスクがあるので注意

肺がんや食道がん、狭心症や脳卒中、動脈硬化など喫煙のリスクはさまざまです。特に女性にとってはよいことがありません。喫煙はエストロゲンの分泌を低下させると言われ、生理不順や更年期障害の症状の悪化、肌老化、不妊の原因になると言われています。 せっかくエクオールをつくり出せても、喫煙をしていては効果がなくなってしまいます。喫煙が習慣になっているとなかなかやめられないものかもしれません。 しかし、喫煙は自分だけでなく周りの人の健康にも害を与えることを忘れないことです。喫煙によるリスクを再度認識すると同時に、禁煙によって期待できる効果も把握しましょう。 禁煙をすることで、以下のようなメリットがあります。
  • 動脈硬化や肺がんなど危険な病気のリスクを低くできる
  • よく眠れる
  • 口臭がなくなる
  • 息切れしにくくなる
  • ご飯がおいしく感じる
  • 部屋の壁や天井がタバコの煙で汚れなくなる
  • 喫煙できない飲食店などにも入れる
  • タバコ代がかからなくなる
  • 喫煙していた時間をほかのことに使える
自身で禁煙できる自信のある人はニコチンパッチやガムなどを使用して、禁煙を試みましょう。自分自身で禁煙する自信がない場合は、医療機関で禁煙の治療を受けることも検討してみてください。

精神的安定はホルモンバランスの乱れを防ぐ

せっかくエクオールをつくっても、ホルモンバランスの乱れを招いては効果が半減してしまいます。ホルモンバランスの乱れを防ぐには、適度な運動や睡眠のほか、精神の安定が重要です。
ストレスの多い生活をしているなら、ストレスを発散させる方法を見つけましょう。運動で汗をかく、音楽を聴いたりアートを観たりして癒されるなど、リラックスできる時間を作ることです。
また、考えても仕方のないことは考えないことです。悪いことばかり考えていると気分も沈んでしまうもの。イライラしそうになったり、嫌なことを思い出しそうになったら深呼吸をしたり、気分がスッキリするアロマをかいだいりして気分転換をしましょう。

エクオールを産生できない人はサプリメントがおすすめ

エクオールをつくり出せない、つくりにくい場合は、サプリメントの使用も方法の一つです。また、エクオール産生能にかかわらず、日常生活で大豆イソフラボンを摂取するのが難しい場合も、サプリメントでサポートをするのも選択肢の一つです。

効果を期待するならエクオール含有量をチェック

1日に摂取したいエクオールの量は10mgです。サプリメントの中には含有量が少ないものもあるので、10mgを摂取できるかどうかを確認しましょう。 サプリメントによっては1粒に含まれるエクオールの含有量が異なります。そこで注意したいのが、飲みやすいサイズの粒かどうかです。 錠剤を何粒の飲むより1粒で済ませたいなら、1粒に10mgのエクオールが含まれているものを、粒が大きいと飲みにくいという場合は、飲みやすいサイズのものを選ぶとよいでしょう。
エクオールは体内に蓄積されるものではないので、毎日飲む必要があります。飲みにくい錠剤だとストレスになってしまうので、サイズや形状なども確認することをおすすめします。

信頼できるメーカーの安全なサプリメントを選ぶ

エクオールに限ったことではありませんが、サプリメントを選ぶ際は信頼できるメーカーの安全性の確かなものを選びましょう。 知名度の高いメーカーが出している、医療機関の医師が監修・共同開発をしている、製薬会社が製造している、国内で生産しているといったサプリメントを選ぶことです。 特に海外製には注意が必要です。海外製は信頼性が確認できないことが多く、説明書なども英語で書かれています。必ずしも海外製は危険であるとは言えませんが、国内産の方が安心でしょう。 また、原料がきちんと明記されているもの、製造方法や製造場所などの説明があるとより安心です。

エクオール以外の成分が配合されているかどうかチェック

エクオールだけでなくほかの成分も配合されているかどうか、自分に必要な成分が配合されているかどかもチェックするとよいです。
成分 期待できる効果
乳酸菌 腸内環境を整え悪玉菌を増やさない
オリゴ糖 ビフィズス菌を増やし腸内環境を改善。エクオールの産生をサポート
ポリフェノール 抗酸化作用や血管を拡張して血行をよくする
コラーゲンペプチド 肌の弾力をサポート、関節の痛みを軽減。吸収率がよいのが特徴
GABA 睡眠の質をよくする、精神を安定させる、血圧降下
ビタミンB群 疲労回復、皮膚や粘膜の健康維持、細胞の増殖をサポート
ビタミンD カルシウムの吸収を促し骨の健康を維持
プラセンタ 更年期障害の症状を緩和、疲労回復
更年期障害の症状を抑えたい、骨を健康にしたいなど、希望に合った成分が配合されているものがおすすめです。

使用しやすく継続しやすい価格かどうかを確認

エクオールのサプリメントは基本的には毎日服用して効果を期待するものです。飲みやすいかどうかのほか、継続しやすい価格帯であることも重要です。 また、錠剤、粉末、ドリンクタイプなどもあり、飲みやすいものを選びましょう。携帯する必要がある場合は、持ち運びしやすいパッケージの方が便利です。

効果を得るための注意点

エクオールのサプリメントを使用する際には、以下の点に注意しましょう。
  • 大豆アレルギーの人は使用を控える
  • 妊娠中や授乳中の人は使用を控える
  • 服用している薬がある場合は医師に相談
  • 摂取目安量を守って服用する
  • 説明書や注意書きをよく読んでから使用を始める
  • 効果がすぐに出ないものであることを認識する
  • 副作用がないとは限らないので体調に変化があった場合はすぐに服用を中止する
エクオールのサプリメントは大豆を原料としています。そのため、大豆アレルギーの人は服用しないようにしましょう。そのほか、配合されている成分でアレルギーや体調不良などを起こしたことがある場合は、異なるサプリメントを選ぶことです。 妊娠中や授乳中、小児は使用を控えなければなりません。これについては、食品安全委員会では、大豆イソフラボンは妊婦や胎児の使用は、日常的な食生活に加えて摂取することを推奨しない、としています。 摂取目安量についても必ず守るようにしましょう。
大豆イソフラボンは安全に摂取するための目安量として、1大豆日に70~75mg、サプリメントで追加して服用する場合は、1日30mgが上限です。
エストロゲンと似た作用のある大豆イソフラボンやエクオールは女性ホルモンに影響するもので、摂りすぎると健康に害を与える可能性があると考えられています。 大量に服用しても効果がすぐに出ることも、大きく出ることもありません。かえって健康被害のリスクがあることを認識しておきましょう。 サプリメントは信頼できるものを選び、摂取方法や摂取量を守って使用すれば安全なものです。しかし、必ずしも副作用が出ないとは限りません。体調によっては具合が悪くなることもあるものです。 もし、体調が悪くなった場合はすぐに服用を中止し、医療機関で診察を受けることをおすすめします。

「エクオールの効果」に関するよくある疑問

「エクオールの効果」に関するよくある疑問を集めてみました。参考になさってください。

Q 「エクオール」とは何ですか?

A  エクオールとは大豆イソフラボン(ダイゼイン)が、腸内細菌によって変換されて生まれる成分です。女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするとされ、大豆イソフラボンより高い効果が期待できると注目されている成分です。

Q エクオールにはどのような効果が期待できますか?

A  更年期障害の症状を緩和する効果、骨の健康を維持する効果、肌の老化を防ぐ効果、また、手や指の炎症を抑える、メタボリックシンドロームを予防してくれる、乳がん予防、前立腺疾患やAGA(男性型脱毛症)、血管の健康を守る効果などが期待できます。

Q エクオールがつくられないとわかったらどうすればよいですか?

A  大豆製品の摂取を心がけ、腸内環境をよくする食生活をしましょう。睡眠の質を向上させたり、適度な運動をしたりすることも必要です。さらにエクオールのサプリメントを使用するのもおすすめです。

Q エクオールのサプリメントに副作用はありますか?

A  エクオールのサプリメントに重篤な副作用があるといった報告はありません。ただし、大豆アレルギーの人や妊婦の方、授乳中の方は服用をしてはいけません。 体調によっては必ずしも副作用が出ないとは限りません。服用後、体調不良などを起こした場合は、すぐに服用をやめて医療機関を受診しましょう。

Q エクオールがつくれるかどうかを知るにはどうしたらよいですか?

A  医療機関の婦人科や更年期外来などで検査をすることが可能です。すべての医療機関で行っているわけではないので、確認が必要です。または、検査キットを利用するのも方法の一つです。検査キットであればオンラインで購入できます。

エクオールが活動しやすい腸内環境をつくる

大豆イソフラボンがエストロゲンの減少に伴うさまざまなトラブルを改善してくれる可能性がある、ということは知っていた、という人は多いでしょう。エクオールはそれを上回る効果が期待できる成分です。 エクオールが少ない、多い、つくれない、腸内で活動できないなどの個人差はありますが、大豆イソフラボンを摂取すること、適度な運動や質の良い睡眠などで腸内フローラの状態をよくすることでエクオールが活動しやすくなる可能性があります。 もし、日常生活の改善でエクオールがつくれなかったり、増えなかったりした場合でも、サプリメントで補充するという方法もあります。 腸内環境を整えることは美容や健康において大切なことです。場合によってはサプリメントを使用しながら食生活や生活習慣を見直し、腸内細菌の多様性を高くし、バランスを整え、腸内環境をよくしていきましょう。

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