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記事: イヌリン効果で腸内環境を整える!生活習慣病予防にもおすすめ

イヌリン効果で腸内環境を整える!生活習慣病予防にもおすすめ

食物繊維を摂取することでダイエットや健康に役立つということはご存知の方も多いでしょう。食物繊維には水溶性と不溶性があります。 イヌリンは水溶性食物繊維の一つです。水溶性食物繊維は糖の吸収をゆるやかにしたり、善玉菌のエサとなり腸内環境をよくしたり、またダイエット効果も期待できると言われています。 イヌリンのさまざまな効果について、また、イヌリンを多く含む食品や摂取方法、イヌリンサプリメントの選び方についてもお伝えします。

イヌリンは水溶性食物繊維の一つでダイエット効果が期待できる

イヌリンには食後血糖の上昇を緩やかにしたり、腸内環境をよくしたりする効果が期待でき、ダイエット効果や健康に役立つさまざまな効果が期待できます。

イヌリンは水溶性食物繊維の一つ

イヌリンは水溶性食物繊維の一つです。食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維があり、それぞれ異なる働きがあります。
水溶性食物繊維 腸内で水に溶けてゲル状となり、糖が腸に吸収されるスピードをゆるやかにすることで、急激な血糖値の上昇を抑える。コレステロールの吸収を防ぐ
不溶性食物繊維 水分を吸収して便のかさを増やし、大腸を刺激して便通を促す。有害物質を吸着して体外に排出する
どちらの食物繊維も大腸で分解されビフィズス菌などのエサになり、善玉菌が増えることで腸内環境をよくしてくれる働きがあります。 水溶性食物繊維のイヌリンは水に溶けることで便秘の解消やダイエット、腸内環境の改善効果が期待できる栄養素なのです。

イヌリンは食後の血糖値の上昇をゆるやかにするため脂肪の蓄積を防げる

イヌリンの摂取で期待できる効果の一つが、ダイエット効果です。水溶性食物繊維であるイヌリンは、胃の中で水分を吸収して膨らむため、満腹感を得やすいのです。そのため食べすぎを抑えることができ、ダイエットにつながります。 また、水溶性食物繊維のイヌリンには糖質の吸収を遅らせる働きがあり、食後の血糖値の上昇をゆるやかにします。
先行研究に おいて、2型糖尿患者を対象とし6週間のイヌリン摂取が空腹時血糖値に及ぼす影響について検討した。その結 果、イヌリン摂取による空腹時血糖値の減少が示されている 引用元:生物工学会誌 時間生物学を利用した機能性食品開発 ~イヌリンのヒト試験を中心に~ イヌリンと血糖値
食事で糖質を摂取すると血糖値が上昇するためインスリンが分泌され、血糖値を下げようとします。 その際、血糖値が急激に上昇するとインスリンも大量に分泌されます。インスリンの働きによりは肝臓でブドウ糖が吸収されますが、余った糖は脂肪として蓄積させてしまうのです。 また、インスリンが過剰に分泌されると空腹を感じるため、食べすぎてしまい太る原因ともなります。
食後の血糖値が上がりやすいと、脂肪を溜め込みやすい体になります。そうならないためには、食後の血糖値の急激な上昇を防ぐことが必要で、イヌリンにはその効果があると言われているのです。

イヌリンで血糖値の急激な上昇を抑えることは糖尿病予防にもなる

急激な血糖値の上昇を防ぐ効果が期待できるイヌリンは、糖尿病をはじめ命にかかわる病気の予防にもつながります。 健康な状態なら、食後に血糖値が上がっても時間が経てば正常値に戻るものです。しかし、血糖値が高いままの食後高血糖は糖尿病の初期症状と診断されることもあり、そのまま放置すると糖尿病を進行させてしまう可能性があります。 食後の血糖値が急激に上がることを食後高血糖(血糖値スパイク)と言い、血管に負担をかけ、動脈硬化を引き起こし心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患の原因になります。 さらに過剰にインスリンが分泌されれば脂質異常症となり、動脈硬化を進行させてしまいます。
脂質異常症とは悪玉コレステロールや中性脂肪が多い状態。善玉コレステロールが少なく、悪玉コレステロールが多いと、動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こしやすくなります。
また、以下のような症状にあてはまる場合は食後高血糖になりやすいので注意しましょう。
  • BMIが25以上
  • 早食いの傾向がある
  • 血縁者に糖尿病患者がいる
  • 運動をほとんどしない
  • 睡眠時間が6時間以内の日が週3回以上
  • 高血圧である
  • 朝食を摂らないことが多い
  • 炭水化物の食事が多く野菜をほとんど摂らない
  • 甘いものが好きでよく食べる
  • ストレスが多い
BMIとは肥満度を表す国際的な指数です。体重(kg)÷{身長(m)✕身長(m)}で計算します。
特に食後、急激に眠くなる、倦怠感がある、イライラする、すぐに空腹になるなどといった症状が頻繁に起こる場合は、食後高血糖になっている可能性もあります。 糖尿病や動脈硬化を進行させないようにするには、イヌリンのような水溶性食物繊維を取り入れた食事や生活習慣の見直しが必要です。

大腸に届くイヌリンは善玉菌のエサとなり腸内環境をよくしてくれる

イヌリンは大腸まで消化されずに届き、善玉菌の栄養源となります。 腸内には100兆もの腸内細菌が存在しています。腸内細菌には善玉菌と悪玉菌、日和見菌がいて、それらが2:1:7といったバランスで存在しているのが理想とされています。 善玉菌は腸内環境をよくして、免疫力を高めるなど健康維持のために働き、悪玉菌は腸内環境を悪化し、有害物質を排出させて糖尿病などの生活習慣病を進行させてしまいます。 日和見菌は多い方の細菌と同じ働きをするので、悪玉菌ではなく善玉菌を増やすことが腸内の健康を維持するうえで重要です。 イヌリンは善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やしたり、善玉菌の働きを活性化したりする働きが期待できます。イヌリンを摂取し善玉菌を増やすことで、以下のような効果が期待できるのです。
  • 免疫力を高めて健康を維持する
  • 腸の蠕動運動を活性化させ便秘にならないようにする
  • コレステロールを低下させる
  • 悪玉菌を増やさない
免疫機能にかかわる細胞の7割が腸に集まっていると言われ、腸内でウイルスや細菌とたたかっています。善玉菌はこれらの免疫細胞の働きを高め、風邪や感染症にかかりにくくしたり、アレルギーを発症しにくくしたりするのです。
善玉菌は健康に役立つ「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」という物質を作り出す作用があることがわかっています。短鎖脂肪酸は腸粘膜を強くする、腸の炎症を抑えるなどの働きのほか、腸内を弱酸性にして悪玉菌を増やさない作用もあるのです。
このような善玉菌の作用が免疫欲のアップにつながり、体を健康に保ってくれるのです。 さらに善玉菌には血管内の余分なコレステロールを肝臓に運ぶ働きがあります。その働きのおかげで、血管の健康を保ち、動脈硬化を防ぐことができます。

イヌリンは腸内細菌に利用されやすく免疫力アップにつながりやすい

イヌリンは善玉菌が短鎖脂肪酸を作り出すうえで、より速く、多く産生される成分の一つです。イヌリンは発酵分解率が高く、善玉菌が短鎖脂肪酸を作り出しやすいのです。
高発酵(発酵分解率75%以上) イヌリン、ペクチン、PHGG
中発酵(発酵分解率25%~75%未満) 難消化デキストリン
低発酵(発酵分解率25%未満) セルロース、寒天
ペクチン バナナやリンゴなど植物に含まれる食物繊維
PHGG グアー豆の種子に存在するグアーガムを酵素で分解した水溶性食物繊維
難消化デキストリン トウモロコシのでんぷんを加工して作られる成分
セルロース 葉物野菜や果物などに含まれる炭水化物の一つで食物繊維に分類される
寒天 ところてんやゼリーなどに含まれる食物繊維
難消化デキストリンは食後の血糖値を抑える特定保健用食品や、腸を整える機能性表示食品などに含まれていますが、発酵分解率においてはイヌリンの方が高いです。 イヌリンは善玉菌にとって利用しやすい成分であり、効率的に短鎖脂肪酸を作り出すことができるということです。

イヌリンの摂取は便秘の改善につながる

善玉菌を増やし、腸内環境をよくするイヌリンは便秘の改善にも効果が期待できます。イヌリンを栄養源として増える善玉菌は短鎖脂肪酸を作り出しますが、短鎖脂肪酸には腸の蠕動運動を促す働きがあるのです。 水溶性植物繊維のイヌリンは便をやわらかくする作用もあり、便がスムーズに排出されやすくなります。 ダイエットなどで食事の量を減らすと、食物繊維の摂取も少なくなってしまいます。その結果、便が硬くなったり、便の量が減ったりするため、便秘になることがあります。 長期間便秘を放置しておくと、便が硬くなりますます排便が難しくなります。腸内環境は悪化し、免疫力の低下、肌荒れ、さらには痔や腸の病気などの危険性も高くなるでしょう。 便秘が続くのは精神的にも苦しいもの。便秘を改善するために食事の配慮は欠かせないものです。イヌリンをはじめ、食物繊維を意識して摂っていきましょう。

イヌリンは活力や気力を高めてくれる

腸と脳はお互いに影響し合う、密接な関係があると言われています。
海馬の成体神経新生は、運動や食事、ストレスなどの外部環境に大きく影響されます。最近の研究では、腸内に存在する菌叢(腸内菌叢)が腸と脳をつなぐ「腸脳相関」を通じて、成体神経新生に影響を与えることが明らかになっています。 引用元:東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部 腸内菌が脳に果たす新たな役割を発見――腸内菌は脳で新しく生まれる神経細胞を正常に発達させるキープレイヤー――
成体神経新生とは脳が新しい神経細胞を作り出すことで、主に脳にある海馬で作り出されると言われています。ここで生成された神経細胞は、学習や記憶だけでなく感情のコントロールにも影響されるとされています。 成体神経新生は運動や食事、ストレスなどのほか、腸内菌叢も影響すると言われているのです。 つまり、腸内環境が悪いと、体がだるくなったり、やる気がでなかったりすることあり、反対に、腸内環境がよいと、やる気が起こるなど気力を高めてくれるということです。 また、幸せホルモンと言われるセロトニンの大部分は腸で作られます。腸内でトリプトファンから作られるのですが、それには善玉菌の働きが必要です。 イヌリンは善玉菌を増やしてくれる食物繊維です。イヌリンは精神的にもよい状態でいられるようサポートする働きがあります。

イヌリンの摂取は美肌につながる

イヌリンで腸内環境が整えば、美肌効果も期待できます。 腸内環境が悪化し便秘になると腸内で有害物質や老廃物が生まれ、血液によって体中に運ばれます。血液によって運ばれた有害物質は、ニキビや肌の乾燥、くすみなどの原因になるのです。 便秘がストレスになることもあるでしょう。ストレスを感じると自律神経の一つである交感神経が優位になり、血管が収縮されるため血流が悪くなります。血行不良は美肌に必要な栄養素が行き渡らず、新陳代謝も乱れ、肌荒れにつながるのです。 また、腸内環境は肌のバリア機能にも関係すると言われています。肌のバリア機能が低下すると、外部からの刺激を受け入れやすくなるほか、水分も蒸発しやすくなります。肌は乾燥し、新陳代謝も乱れ、シミやくすみ、弾力の低下などにつながるのです。 美肌のためには、腸内環境をよくしておくことが重要です。イヌリンのような食物繊維を適切に摂取して腸内環境をよくしましょう。

イヌリンは野菜に多く含まれる

健康や美容にさまざまな効果が期待できるイヌリンは野菜から摂取できます。イヌリンを多く含む食品には次のようなものがあります。
菊芋 北アメリカ原産。11月~12月が旬。でんぷんが少なくイヌリンが豊富に含まれている。キク科の植物なのでアレルギーのある方は注意が必要。イヌリンのほかタンパク質、ミネラルやカリウムが含まれている
にんにく ビタミンB6や葉酸、βカロテン、アリシンなど栄養価が高く疲労回復や免疫力アップの効果が期待できる
ゴボウ 食物繊維のほか、カリウムやマグネシウム、ビタミンCなどが豊富。不溶性食物繊維も多く含む
チコリの根 ヨーロッパ原産。イヌリンのほかペクチンやタンニン、アルカノイドを含む。チコリの根や葉は肝機能の向上にもおすすめ
アスパラガス ビタミン類を多く含む緑黄色野菜の一つ。ホワイトアスパラガスよりグリーンアスパラガスの方が栄養価は高い。穂先にはアスパラギン酸、ルチンなどが豊富
タマネギ 血流をよくする硫化アリル、ポリフェノールの一種であるケルセチンを含む。さまざまな料理に使いやすい食材
アガベ 中南米に多く育つ多肉植物。テキーラの原料として知られている。アガベシロップは料理やドリンクに使われることが多い。アガベシロップは低GI食品で血糖値の急激な上昇を抑えてくれる
イヌリンは特にチコリの根や菊芋に多く含まれています。にんにくやゴボウなど、調理しやすい食材にも含まれているので摂取しやすいでしょう。

イヌリンでダイエット効果をアップし糖尿病や動脈硬化を進行させない食事のコツ

イヌリンは食後高血糖の予防にも役立ちますが、さらに効果をアップさせる方法があります。脂肪の蓄積や糖尿病の進行、動脈硬化などを防ぐためにも、食事をする際に意識しておきたいポイントを紹介します。

食事は1日3回食べる

食事は1日3回、できれば等間隔で食べるようにしましょう。1回でも食事を抜いてしまうと、食事をした後の血糖値が上がりやすくなります。 食事を抜いてしまうとインスリンが分泌されず、空腹の時間が長い分遊離脂肪酸が増えてインスリンの作用を弱めてしまうことや、インスリンが分泌されにくい状態になってしまうことが血糖値が上がってしまう原因とされています。 特に朝食を抜くと昼食後のインスリンの分泌が遅くなると言われています。朝食を摂れば、昼食後のインスリンの分泌がスピーディーに行われ、食後高血糖を防げるのです。 お腹がすいていると早食いにもつながるため、食事の量も増えてしまいます。食事は規則的に3食きちんと摂ることを心がけましょう。

夕食が遅くなるときは夕方に少しだけでも食事をする

「食事をしてすぐ寝るのは体に悪い」といったことはよく言われることです。夕食は就寝の3時間前までに摂るのが理想です。 しかし、仕事などの関係で夕食が遅くなってしまうこともあるでしょう。その場合は、昼食と夕食の間、夕方くらいに少しだけお腹に何か入れておくことをおすすめします。
遅い時間に食事をすると、エネルギー消費が少ないこともあり血糖値が上がりやすくなります。そこで、夕方の時間におにぎり1個、サラダやスープなどを食べておくことで、その次の食後の血糖値が急激に上がるのを防ぐことが可能です。
寝る前の食事はデメリットが多いものです。食べてすぐ寝ると消化不良になったり、胃や腸に負担をかけたり、消化のために胃や腸が働いているため睡眠の質が下がったりします。 しかし、お腹がすいたまま寝るのもよくありません。朝食後の血糖値が上がりやすくなりますし、お腹がすいて眠れない……ということにもなります。 空腹の場合は消化のよいもの、腸内環境をよくしたり、睡眠の質を上げてくれたりする水溶性食物繊維などを摂るようにしましょう。

ゆっくりよく噛んで食べる

食事はゆっくり、よく噛んで食べるようにしましょう。早食いは血糖値の急激な上昇を招きます。血糖値が急激に上がったり、下がったりすれば血管に負担がかかってしまいます。 満腹中枢が刺激されるまでには20分かかると言われています。それまでにたくさん食べてしまわないよう、食事を味わいながら、また会話を楽しみながらゆっくり食事をしましょう。 しっかり噛むことで満腹感を得やすくなり、また消化もよくなります。胃腸の負担も減り、便秘の予防にもなります。 ゆっくり食べるためにも、次のような工夫もしてみるとよいでしょう。
  • 食物繊維や弾力のある食材を使って調理をする
  • 噛む回数が自然と増える雑穀米を選ぶ
  • 食材は大きめにカットする
  • 食材は硬めにゆでる
  • テレビやスマホを見ながら食べるのではなく食べることに集中する
  • 一口30回を目標に噛んで食べる
  • 一口は少量にする
  • 食事の合間に水を飲む
  • 一口ごとに箸を置いてゆっくり食事をする

ベジファーストで糖の吸収を緩やかにする

食事の順番に配慮することで食後高血糖を防ぐことが可能です。食事は、次の順番で食べるのがおすすめです。
野菜(食物繊維)→肉や魚(タンパク質)→ご飯やパン(炭水化物)
イヌリンをはじめ、血糖値の上昇を抑えてくれる成分が多い食物繊維を最初に食べましょう。よく噛んで食べることで空腹を満たす効果も期待できます。 肉や魚などのタンパク質は消化・吸収が緩やかなので、血糖値が急激に上昇するのも抑えてくれます。最後に糖質の多い炭水化物を食べることで、糖質の摂りすぎも防げるでしょう。 野菜から食べても早食いをしては意味がありません。ゆっくりよく噛んで食べることがポイントです。

GI値の高い炭水化物の摂りすぎを控える

食品には血糖値を上げやすいものと、そうでないものがあります。それを示す指標がGI(グリセミック・インデックス)値です。血糖値に注意するなら、GI値の高いものを控え、GI値の低いものを選ぶとよいでしょう。
高GI値(70以上) 白米、パン、もち、じゃがいも、里いも、長いも、練乳、スナック菓子、にんじん
中GI値(56~69) 玄米、コーンフレーク、パイナップル、柿、さつまいも、アイスクリーム
低GI値(55以下) そば、スパゲッティ、春雨、りんご、イチゴ、グレープフルーツ、葉物野菜、ブロッコリー、きのこ類、牛乳、チーズ、ヨーグルト、肉類、魚介類
GI値が低い食品の特徴は、でんぷん質が少なく、食物繊維が多いものです。ただし、GI値が低くてもカロリーが低いとは限りません。カロリーの高いものを摂りすぎれば中性脂肪やコレステロールを増やしてしまうので注意しましょう。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を摂る

水溶性食物繊維のイヌリンは腸内環境をよくしたり、糖尿病や動脈硬化の進行を防いだりする効果が期待できますが、食物繊維は水溶性だけでなく不溶性食物繊維も摂るのがおすすめです。 水溶性も不溶性もどちらも腸内環境をよくするといった働きがありますが、それぞれのメリットもあります。両方を摂ることで、両方の食物繊維の効果を得ることが可能です。 イヌリンを多く含む菊芋やタマネギ、ニンニクの以外の水溶性食物繊維、また不溶性食物繊維を多く含む食品には、次のようなものがあります。
水溶性食物繊維 リンゴ、イチゴ、ミカン、モロヘイヤ、海藻類、コンニャクイモ、豆類、あずき、インゲンマメ、玄米、大麦、ニンジン、全粒小麦など
不溶性食物繊維 野菜全般、穀類、豆類、ゴボウ、きのこ類、ココア、小麦全粒粉、切り干し大根など
食品によっては、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれているものも多くあります(切り干し大根や納豆、大麦、さつまいもなど)。 体調や体の症状によっては、水溶性食物繊維だけを摂っていると下痢になったり、便秘になったり、腸内環境がよくなるどころか、悪化してしまうこともあります。 1日の食物繊維摂取の目標量は、女性が18g以上、男性が21g以上です。摂取量は個人の体調や疾患などによって異なります。 食物繊維の摂りすぎはお腹を壊したり、便秘になったりすることもあるので、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく適切な量を摂るようにしましょう。

野菜ジュースを飲む場合は糖質をチェック

食物繊維は野菜に多く含まれていることもあり、野菜ジュースで補おうとすることもあるでしょう。その場合は、野菜ジュースを飲むことのメリットとデメリットを把握しておく必要があります。 生の野菜を調理したり、用意して食べたりするのは手間がかかることもあります。その点、野菜ジュースなら手軽に飲むことができ便利なものです。 野菜ジュースでは栄養素を摂れないとは限りません。リコピンやβカロテンといった栄養素は野菜ジュースで摂るのが効率的と言われています。
野菜ジュースの場合、不溶性食物繊維は取り除かれてしまうことが多いですが、水溶性食物繊維は水に溶ける性質があるため、野菜ジュースの中に残っています。ただし、熱に弱いビタミンCは製造過程において破壊されてしまうので、摂取できない可能性が高いでしょう。
野菜ジュースを飲む際の注意点としてもう一つ。野菜ジュースは糖質量が多く、飲み過ぎると糖の過剰摂取になってしまいます。カロリーも高くなりやすいので飲み過ぎないことです。糖質を気にする場合は、糖質オフや低カロリーのものを選びましょう。 野菜ジュースは野菜の代わりになるとは言えませんが、全く意味がないわけではありません。野菜の摂取を基本として、「今日は野菜が不足している」というときにサポート食品として飲むのがおすすめです。

イヌリンで腸内環境をよくするための生活習慣

腸内環境をよくする、また食後高血糖を防ぐためにもイヌリンのような食物繊維を摂取することは重要ですが、食事だけでなく生活習慣の見直しも必要です。

食後に軽い運動をすることで血糖値を下げる

運動は血中のブドウ糖を消費でき、血糖値の上昇を防ぐことが可能になります。特に、食後30分から2時間以内に運動することで、血中のブドウ糖を消費しやすくなります。 運動不足は消費エネルギーが減りにくく、肥満になりやすいのです。肥満は糖尿病だけでなく高血圧にもなりやすくなります。
ウォーキングやエアロビクス、水泳などの有酸素運動は、脂肪燃焼効果が期待できます。また、ダンベル運動やスクワット、腕立て伏せなどの筋力トレーニングは筋肉の糖の消費量が増え、インスリンの分泌を促すことで血糖値が安定しやすくなるでしょう。
ただし、運動は自身の体力に合った内容と量を行うことが必要です。心臓に負担をかけたり、血圧が上がってしまったりするほどの運動は健康によい、というわけにはいきません。 運動習慣のない方は、最初は体に負担の少ないウォーキングをしたり、スクワットの数を少なめにしたり、無理のない程度に行いましょう。効果を出すためには定期的に行い、それを継続することが大切です。

ストレスコントロールで精神面もケアをする

ストレスは腸内環境や血糖値にも影響するため、ストレス管理をすることも重要です。 仕事で忙しく好きなことができない、家族やパートナーとの関係性で悩んでいる、職場での人間関係がうまくいかないなど、ストレスを感じることは多いものです。 ストレスで胃が痛い、眠れずイライラするなどといった経験がある方も多いでしょう。ストレスは精神面だけでなく、体にも影響します。 ストレスを抱えていると、コルチゾールやアドレナリンなど血糖値を上げるホルモンの分泌が増え、血糖値が下がりにくくなります。 腸と脳はお互いに影響し合う関係です。そのためストレスは血流を悪くして消化器官の働きを低下させ、腸内環境のバランスが崩れて悪玉菌が増えてしまいます。 ストレスは多かれ少なかれ誰もが抱えているものです。ストレスを失くすにはその原因を解消することですが、なかなか難しいこともあるでしょう。 しかし、ストレスを溜めてばかりいると健康によくありません。ストレスは発散することが重要です。 食べることでストレスを発散するのも一つの方法ですが、食べすぎれば血糖値の上昇や肥満につながります。ストレスを解消する方法としておすすめなのが運動です。 体を動かし汗をかくことで気分もスッキリするでしょう。消費カロリーも増え、血糖値も下がりやすくなります。

睡眠不足は血糖値の上昇や腸内環境の悪化につながる

睡眠時間はしっかり確保し、質のよい睡眠をとるようにしましょう。 睡眠時間が短かったり、熟睡できない状態が続いたりすると、血糖値を正常にするホルモンに影響すると言われています。 また、長時間起きていると空腹を感じたり、夜中に食べてしまったりすることで、血糖値に影響したり、太りやすくなったりすることもあります。 夜寝る前にスマホやテレビを見たりせず、睡眠時間をきちんととるようにしましょう。 適切な睡眠時間は人によって異なるものです。しかし、以下のような点に心当たりが多い場合は、睡眠時かが足りていない可能性があります。
  • 朝目が覚めてから起き上がるまで時間を要する
  • 目覚ましがないと目が覚めない
  • 目覚ましの音に気づかないことがある
  • 休日は普段の日より2時間以上長く寝る
  • やる気が起きない
  • 昼間、眠くなることが多い
  • ランチの後、強い眠気におそわれる
  • 昼間、コーヒーや日本茶、紅茶などを飲むことが多い
朝、スッキリ目が覚めなかったり、昼間、眠くなったりするのは睡眠が足りていないのかもしれません。残業をしないよう仕事のやり方を変えたり、夜はインターネットなどを見過ぎたりせず、早めに就寝する習慣をつけましょう。

便秘の解消は腸内環境をよくするうえで必要

腸内環境が悪化すれば便秘になりやすく、便秘になれば腸内環境が悪化します。イヌリンなどの食物繊維を摂るなど食事に配慮するのも便秘対策の一つですが、次のようなことも便秘の解消につながります。
  • 水分をしっかりとる
  • 腹筋を鍛える
  • 腸のまわりをマッサージする
  • 排便のリズムを作る
体内の水分が足りないと便が硬くなってしまいます。1日1.5リットル~2リットル程度の水分補給をしましょう。一気に飲むのではなく、1時間おきにコップ1杯ずつの水を飲みましょう。 腹筋が弱いと便を押し出せません。できる回数でよいので、毎日腹筋を続けてみることをおすすめします。 おへそのまわりを時計周りにゆっくりマッサージをするのも効果的と言われています。お風呂上り、血行がよいタイミングで行ったり、就寝前にお腹をなでるようにマッサージをしたりするのもよいでしょう。 不規則な生活は便秘になりやすいものです。毎日決まった時間に排便をする習慣をつけることが便秘の解消につながります。排便の時間だけでなく、起きる時間や寝る時間、食事の時間なども毎日同じくらいの時間にできるとより効果が期待できます。

イヌリンはサプリメントで効率的に摂取できる!選び方のポイント

サプリメントなら効率よくイヌリンを摂取できます。イヌリン配合のサプリメントもいろいろあるので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。イヌリンサプリメント選びのポイントについてお伝えします。

目的や要望に合った効果が期待できるもの選ぶ

イヌリンサプリメントは主に、食後の血糖値をケアする、腸内環境をケアする、中性脂肪をケアする、といったタイプがあります。 血糖値が気になる、食後高血糖の可能性があるのでは?など血糖値のケアをしたい場合は、血糖値をケアするタイプを選びましょう。 便秘がち、お腹を壊しやすい、美肌ケアにつなげたい、という場合は腸内環境をケアするタイプがおすすめです。 満腹感を得て食べすぎを抑えたい、血中中性脂肪を減らしたい、という場合は中性脂肪をケアするタイプがよいでしょう。 サプリメントによってはすべての効果が期待できるものもあります。自分の目的や要望に合ったものを選びましょう。

利用しやすい形状のものを選ぶ

通常のサプリメントと同様、イヌリンサプリメントも形状はいろいろです。自分が使いやすい形状のものを選びましょう。
  • 外出する際も携帯したい→錠剤やカプセルタイプがおすすめ
  • 料理やドリンクに入れて飲みたい→パウダーや顆粒タイプがおすすめ
イヌリンサプリメントはパウダーや顆粒タイプも多くあります。錠剤やカプセルは苦手という場合は、料理やドリンクに溶かして飲むタイプを選ぶとストレスなくイヌリンを摂取できるでしょう。スティックタイプなら外出先でもドリンクなどに溶かして飲めます。

サプリメントの安全性もチェックして選ぶ

市販されているサプリメントの中には、体に悪影響を及ぼす成分が配合される、有効成分がほとんど配合されていないなど、信頼できないものも流通しています。イヌリンサプリメントを選ぶ際には、安全性もチェックしましょう。 チェックポイントは以下の通りです。
  • GMP認定工場で製造されている
  • 不要な添加物が配合されていない
  • パッケージにお客様相談センターの連絡先など販売先の情報が記載されている
  • 信頼できるWebサイトや店舗で販売されている
GMP認定工場で製造されたものは、GMP認定マークが表示されています。GMP(適正製造規範)マークがある製品は、使用する原料から出荷するまでの工程において、適正な規範のもと、製造と品質管理がされている工場で製造されたものです。 カプセルの原料となるグリセリンやゼラチンなど、サプリメントを製造する際に必要な添加物はあります。しかし、不要なものは入っていない方が体にはやさしいものです。着色料や香料、増量剤などはできるだけ使用していないものを選びましょう。 販売者の情報が記載されていないものは、信頼できないと考えましょう。 ネット上ではさまざまな会社からイヌリンサプリメントが販売されていますが、「安く買えるから」「効果が出ると書いてあるから」などといった理由だけでサプリメントを選ぶのは危険です。信頼できるWebサイトや店舗で購入することをおすすめします。

過剰摂取はせず異変を感じたらすぐに服用を中止する

イヌリンのサプリメントは腸に影響を与えるため、お腹に違和感があったり、体調や摂取量によってはお腹が張ったり、下痢や腹痛などを引き起こす可能性もあります。 最初のうちは少量から服用して、慣れてきたら量を調節するなど体調に合わせて使用する方がよいです。 特に過剰摂取には注意が必要です。必ず説明書や使用方法、注意点を確認し、適切な量を守って使用するようにしましょう。 また、ほかのサプリメントや医薬品を使用している場合は、医師に確認をしてから摂取することです。「少しくらいなら大丈夫だろう」と自己判断はしないようにしてください。

サプリメントは医薬品ではないので体調が悪い場合は医療機関へ

血糖値の上昇を抑える、腸内環境をよくするなどの効果が期待できると言われるイヌリンですが、医薬品ではないので、イヌリンを摂取しているからといって必ずしも糖尿病や便秘が改善されるわけではありません。 血糖値が高い状態が続いていたり、便秘でお腹が苦しかったりする場合は、医療機関に行って適した治療を受けるようにしましょう。

「イヌリンの効果」に関するよくある疑問

「イヌリンの効果」に関するよくある疑問を集めてみました。参考になさってください。

Q イヌリンにはどのような効果が期待できますか?

A  イヌリンには血糖値の上昇をゆるやかにする働きがあり、脂肪の蓄積を防いだり、血管に負担をかけずにすむことで動脈硬化の進行を防いだりする効果があると言われています。 また、水溶性食物繊維のイヌリンを摂取することで、腸内環境をよくする効果が期待されています。腸内環境がよくなることで、便秘の解消や免疫力のアップ、美肌効果なども期待できます。

Q イヌリンはどのような食品から摂取できますか?

A  イヌリンは野菜に多く含まれています。イヌリンを多く含む食品としては、菊芋やにんにく、ごぼう、チコリ、アスパラガス、タマネギ、アガベなどがあります。

Q イヌリンにはダイエット効果がありますか?

A  イヌリンには血糖値の急激な上昇を抑える働きがあることで、インスリンの過剰な分泌を防ぐため脂肪の蓄積を防ぐことが可能です。また、水溶性食物繊維のイヌリンは胃の中で膨らみ満腹感を得ることができ、食べすぎを防ぐことができます。 さらに、腸内環境をよくする働きがあり、便秘の解消につながることでダイエット効果が期待できるでしょう。

Q イヌリンと難消化性デキストリンの効果に違いはありますか?

A イヌリンも難消化性デキストリンも腸内環境の改善や血糖値の上昇をゆるやかにする、といった効果が期待できるものです。どちらも腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やす効果も期待できますが、イヌリンの方が腸内細菌に利用される率が高いとされています。

Q イヌリンを過剰に摂取すると副作用がありますか?

A  体質や体調によっては過剰に摂取すると、お腹の張りや下痢などを引き起こすことがあります。過剰に摂取しても効果が高くなるわけではありません。かえって体調を崩すことになりかねないので、摂取量は守るようにしましょう。

イヌリンは血糖値の上昇を抑えたり腸内環境をよくしたりする効果が期待できる

イヌリンは菊芋やチコリ、ゴボウなどに含まれる水溶性食物繊維で、糖質の吸収をゆるやかにすることで血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。その結果、脂肪の蓄積を防いだり、血管の負担を減らして動脈硬化を予防したりする効果もあると言われています。 また、善玉菌のエサとなり腸内環境をよくすることで、便秘の解消や美肌効果などにもつながるとされているのです。 イヌリンは食品からも摂取できますが、サプリメントもさまざまな形状のものがあります。パウダーなどは料理やドリンクなどに混ぜて摂取できるので手軽に摂取したい方におすすめです。

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